管理栄養士のローカーボ・キッチン

血糖コントロールと同じくらい重要なこと

糖質制限食というもの、
それ自体の本質は、
食後高血糖を防ぐことができること、
それだけです。

とても単純なことですが、
食後高血糖を防ぐことは、
食で健康を叶える上で避けて通れません。

食後に高血糖を防げる糖質制限食は、
インスリンや投薬に頼り過ぎないで、
合併症を予防したい糖尿病の方には有効であるどころか、
糖質制限食でしか血糖コントロールはかないません。

また、
余分な体脂肪があって、
体脂肪を優先的に燃焼したい方にとっても、
糖質制限をして血糖値を上げない時間をつくることは
効果的です。

つまり、
血糖コントロールは糖質制限で行えますが、
血糖コントロールしか糖質制限ではかないません。

何をどのように食べるかは、
糖質制限をしてもしなくても、
カロリー制限食であっても、
別の栄養科学として考え、
実践しなければなりません。


糖質制限の結果、
主食を抜いて、とんかつなど揚げ物ばかり食べて、
お酒も飲んで体調を崩して、
だから糖質制限食は危険だという週刊誌の記事がありましたが、
それは糖質制限の栄養科学(食後高血糖を防ぐこと)を
批判するものではなく、
とんかつなどの揚げ物ばかり食べて、
お酒を飲みすぎる栄養摂取について批判すべきだと考えます。

糖質制限をしてもしなくても、
揚げ物ばかり食べて、お酒を飲みすぎることは、
健康に良くないことはたいていの方はわかるかと思います。

揚げ物の過食や常食は、
酸化油脂やトランス脂肪酸の摂取につながり、
炎症リスクが高まり、
アレルギーや動脈硬化の原因になります。
糖質制限とは無関係に、、。

そのほか、たとえば、
糖質制限をしてもしなくても、
肉しか食べず、魚をほとんど食べないなどの
偏ったタンパク質摂取を続ければ、
肉には含まれず魚に含まれる栄養素、
ω3系脂肪酸やビタミンDは不足します。

ω3系脂肪酸の不足は、
血液が凝固しやすくなり、
アレルギーが発症しやすくなり、
記憶力や学習能力が低下します。

ビタミンDの不足は、
骨がもろくなり骨折しやすくなったり、
歯茎が弱ったり、
虫歯になりやすくなります。

食物繊維の不足は、腸内環境の悪化につながり、

人工甘味料など食品添加物については、
常に世界中でその安全性に対して議論が続いています。

これらは、すべて、
糖質制限とは別のステージのはなしです。
主食を食べようが、抜こうか、
揚げ物ばかりたべたり、
お酒を飲みすぎたり、
食物繊維が不足すれば、
さまざまな病気のリスクにつながることは、
一般的に言われていることと同じです。

私たちの身体は、
血糖コントロールさえかなえば健康になれるほど
単純ではありません。

なにをどう食べるかを、
現代社会の食卓に落とし込む場合、
100年前、私たちのご先祖様は、
その食事を、そのような食べ方でしていたか、を
考えるようにしています。

糖質もエネルギーとしては有効活用できることを考えると、
古代米や雑穀、芋や十割そば、
季節の果物(糖度保障などされていない自然なものは手に入らないのかもしれませんが、、)
自然な糖質はエネルギー源として、
成長期やアスリートなど、
エネルギーが必要な方にはおすすめしています。

避けるべきは、
糖質であろうが、タンパク質であろが、脂質であろうが、
過度に加工、精製された、ジャンクフードと言えるかもしれません。
糖質であれば、
菓子パン、カップ麺、温めるだけのインスタントパスタなどの常食。
タンパク質であれば、
出来合いのとんかつ、天ぷらなどの揚げ物や炒め物、
ウインナーやフランクフルトなど肉の加工品の常食。
など。

世界中で使用が禁止されているトランス脂肪酸も、
積極的に摂る必要があるでしょうか。
トランス脂肪酸は、
カレールーや焼き菓子、菓子パン、食パン
ファーストフードのポテトフライなどの揚げ油などに
含まれているため、
糖質制限をすれば結果的に摂らずに済みます。

できるだけ自然な環境で飼育された健康な肉や卵に、
旬の魚介、
大豆製品などを組み合わせてタンパク質系の食品を確保し、
みそやしょうゆ、酢、本みりんなど和の発酵食品や
藻塩など天然塩でシンプルにあじつけをし、
季節の野菜や海藻、きのこ、こんにゃくなどの食物繊維を
たっぷり組み合わせる食事は、
糖質制限であろうか、なかろうが、
血糖コントロールと同じくらい、
食で健康をかなえる上でかかせないアプローチと言えます。

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アスリートと糖質

肥満がなく運動をする方にとって、
糖質からエネルギーを得る方法は、効率的であると考えます。
人体は血糖値を上げるほど糖質を摂取してエネルギーにしなくても、
体脂肪を燃焼してエネルギーを得ることができます。
しかし、もはや、狩猟採集時代ではない現代社会においては、
そのようなギリギリのエネルギー源に頼るだけでなく、
ましてやアスリートという普通の生活者よりも
多くのエネルギーや栄養を必要とする状況がある場合、
糖質という手っ取り早いエネルギー源を有効活用することは、
タンパク質や脂質をエネルギーではなく、
心身の材料に効率的にまわせます。

とくにトレーニング中は、
筋タンパク質の合成より分解が激しくなりますが、
運動中に、体重1kgあたり1gの糖質を摂取することで
筋タンパク質の分解を抑制できるという報告や
パフォーマンスか改善されるなどの報告もあります。

しかし、アスリートは、
余分な体脂肪にならない程度に、
エネルギーとして使い切れるような
糖質摂取を心がけたいものです。
どのくらいの糖質摂取が、
自分に活動量にあった肥満しない程度のものなのかは、
個人差があり、平均値では語れないと考えますが、
インスリンを多く分泌させない摂取法を心がけておくことは
肥満を防ぎ、筋力をつけ、筋グリコーゲンの貯蔵に
役立つと考えます。

トレーニング自体が、
筋肉の収縮によってブドウ糖をすみやかに
筋肉のエネルギーにするので、
トレーニング前後の糖質は体脂肪になりにくいのですが、
血糖値の急上昇を起こさない=インスリンを大量に分泌しない、
食べ方としては、
プロテインなどタンパク質と一緒に摂ること。
その上で、糖質を比較的、多く含む食品としては、
おにぎりや蒸かしたジャガイモなど
いったん冷ましたでんぷん食品で摂る方法もあります。
でんぷんは冷める過程で、
消化されにくいレジスタントスターチという
食物繊維ににた分解物に変化するため、
ゆるやかな吸収が期待できます。

ゆっくり吸収される糖質の摂り方のほうが、
体脂肪が増えず筋肉量が増えているという報告もあります。

オメガ3系脂肪酸=魚食もとりいれましょう。
オメガ3系脂肪酸は、インスリン感受性を高めます。
少ないインスリン分泌ですむということですね。

運動をする方で、
肥満がない方や痩せがある方の場合、
タンパク質、ミネラル、ビタミン、
ω3系脂肪酸などの栄養摂取と、
栄養の消化吸収や免疫の要である
腸内環境整備を意識した食事を毎食、心がけたうえで、
運動前後には、
手っ取り早いエネルギー源という特徴をもつ糖質を、
体脂肪にしない程度にとりいれていく手もあると考えます。

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糖質制限の本質

引っ越し後の生活が、ようやく落ち着いてきました。
今年に入ってとくに、
娘の大学受験や、
無事、受験が終わったら今度は
京都で学生生活がはじまるため、
娘の引っ越し準備など、
バタバタが続きましたが、
受験といえば、
なななんと!
『「糖質制限」その食べ方ではヤセません』が、
大阪青山大学の入試問題に使用されたそうです!

どんな問題なんだろー
今、確認中です。

『「糖質制限」その食べ方ではヤセません』にも書きましたが、
糖質制限への批判は、
相変わらず、
これからも続きそうですが、
その原因のひとつに、
糖質制限という
制限すべきものしか明確にされていない
ネーミングが悪?利用されるからではないかと考えています。

糖質制限が栄養科学として
ヒトの健康に間違いなく貢献できるのは、
食後にインスリンを追加分泌するほど
高血糖を起こさないこと、
です。

食後高血糖を防ぐこと、
それによる肥満を解消、防ぐことは、
糖質制限でしか叶いません。

その上で、
糖質制限の実践で、
不健康になるとするなら、
糖質を制限した結果、
何を、どう食べるのか、
糖質以外の栄養の問題となります。

主食を控えても、
浴びるほど飲酒を続けるのか、
添加物や酸化油脂ばかり摂り続けるのか、
たとえばこのような
糖質以外の栄養素や食べ方で不健康になったとしたら、
それは糖質制限のせいではありません。

血糖コントロールがリアルタイムに的確に行えることが
糖質制限の本質であり、
高血糖を起こさないことは、
健康管理に欠かせない重要なアプローチとなります。

インスリンの分泌能力は、
日本人をふくめた東アジア人は
欧米白人に比べて、
半分から1/4しかないと言われています。

少ない、限られたインスリンを
できるだけ無駄遣いしない
肥満しない程度の糖質(エネルギー)の摂り方は、
美味しい糖質を長い人生、長く楽しむうえでも、
幼少時代など早くから実践したほうが、よいかと考えます。

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糖質制限は子どもでもOKか

ご無沙汰しております、、
引っ越しが、なんとか、先日、無事、終わりました、、
次は、大学進学のため東京を離れる娘の引っ越しです、、。
引っ越しの作業はストレス大ですね、、

さて、本日は、よくいただくご質問について、
「糖質制限は、子どもでもやって良いのでしょうか」
「糖質制限は、妊婦さんでもやって良いのでしょうか」
など
ライフステージによっては
糖質制限は良くないのではないか、
という不安感について、考えてみたいと思います。

おそらく、
糖質制限という言葉が幅広すぎて、
その定義が明確でないために、
ことあるごとに、
糖質制限に対する不安につながると考えています。

わたしは、
糖質制限が、
年齢、性別、国籍を超えて、
ヒトという生物にとって自然であるとしたら、
「血糖値スパイク=食後高血糖」を起こさないこと。
になると考えています。
糖尿病でなくても、
糖質を普通にごはん1膳などの量、
摂取するだけで、
食後高血糖を起こすとするなら、
子どもでも、妊婦さんでも、
良くない、と言えます。

逆にいえば、
ごはん茶碗1膳など普通の糖質摂取量で、
血糖値スパイクを起こさないのであれば、
やせがある、成長期である、アスリートであるなど、
エネルギーが必要な方は、
なにも狩猟採集時代の
ギリギリの栄養摂取=糖質制限食でなくて、
糖質を、エネルギーとして活用するという手もあると考えています。

糖質制限とは、
血糖値スパイクを起こさない食事療法と考えると、
糖質制限をわかりやすく認識できるのではないでしょうか。

つまり、
糖質制限とは、
血糖値のことしか良い当てていないので、
血糖値に影響する糖質以外の栄養摂取については、
栄養の科学で組み立てていく必要があります。
たとえば、油脂について。
トランス脂肪酸、酸化油脂などばかりとって、
オメガ3(魚食)が不足すれば、
過酸化脂質による発がんや
アレルギーのリスクになるかもしれません。

糖質制限して、
トランス脂肪酸、酸化油脂などばかりとって、
オメガ3(魚食)が不足して、
過酸化脂質による発がんや
アレルギーになったからといって、
だから糖質制限は良くない、というのは、
話のステージが違いますよね。

食後高血糖を起こさないことは、
食で健康をかなえる上で欠かせない必要条件であることは
間違いありません。

しかし、
トランス脂肪酸、酸化油脂などばかりとって、
オメガ3(魚食)が不足する食事をすることは、
糖質制限理論とはステージが違う栄養のはなしです。

どんな方でも、
食後高血糖を起こさない
糖質制限食は
食で健康をかなえる上で必要です。
しかし、
どんな糖質を、どのくらいとったら、どのくらい血糖値が上がるかは、
個人差が大きいと思われます。

その上で、
どんな脂質を摂取するのか、
タンパク質をしっかり消化吸収できるのか、
抗酸化栄養は摂取できているか、
食物繊維は摂取できているか、
腸内環境はどうか、など、
これらも、
子どもでも妊婦さんでも
ヒトという生物にとって、
食後高血糖を防ぐ糖質制限と同様、
食で健康をかなえる上では、
栄養の科学で考えなくてはいけない大事な要素であると考えます。

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小麦製品と乳製品

冬季オリンピック、終わってしまいましたね、、。
どの選手にも感動しましたが、
小平奈緒選手、かっこよかったです〜〜

小平奈緒選手は、
卵と乳製品にアレルギーがあり、
オランダでの生活の中、
パフォーマンスが上がらない原因のひとつを
乳製品や小麦製品の常食ととらえ、
パン食をやめて、米食の和食に変えたそうです。

和食だと、自然に、
みそ、しょうゆ、本みりん、納豆、漬物など、
発酵食品から、
植物性乳酸菌も摂取しやすいと考えます。

小麦に含まれるグルテン、
乳製品に含まれるカゼインは、
リーキーガット症候群(超漏れ症候群)の原因として知られています。

腸の粘膜に炎症を起こし、腸粘膜を荒らしてしまうと、
十分に分解されていない大きな分子も通してしまい、
それが抗原となれば免疫が過剰に反応し、
アレルギーを発症します。

リーキーガット症候群は、
うつや、イライラなどの精神疾患のほか、
ADHDなどの多動症、自閉症といった発達障害との関わりも指摘されています。

腸の炎症は免疫の低下にもつながります。
また、
腸の炎症が起こると、
炎症性のサイトカインが増えることで、
肥満にもつながると言われています。

戦後、まだ続いている
輸入小麦の食パン、
毎日1本つく牛乳、
欧米では使用を禁止しているマーガリンの学校給食は、
もう、そろそろ、変えることはできないのでしょうか、、。

牛乳については、
よく育てらた牛の乳を、たまに、滋養強壮として
子牛からわけていただく、程度のものなのかもしれません。

小麦製品は、
昔から日本で食べられていたのは、
うどんやすいとんなど
地元でとれる小麦単体、
つまり、
油や添加物にまみれでないものばかりです。

問題は、
菓子パン、惣菜パン、ドーナッツ、クッキー
カップラーメン、
レンジで加熱するだけのパスタや焼きそば、
惣菜売り場のかきあげ、フライなどなど、
小麦グルテンもさることながら、
酸化油脂やトランス脂肪酸、食品添加物まみれの
小麦製品だと考えます。

ヒトという生物の共通している栄養摂取、
たとえば、
四六時中、血糖値を上げるようにできていない、
血糖値を下げる手段は、
膵臓のβ細胞から分泌される
インスリンというホルモンしか持ち合わせていない
というのは、
人種に関係ない事実ですが、
たとえば、
牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素を、
東南アジア人の多くは持ち合わせていない、など、
人種によって進化の過程で身につけた
代謝にあった栄養摂取をあわせて考え、
組み合わせていくことも大事です。

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