管理栄養士のローカーボ・キッチン

機能性低血糖症

今年も12月、師走に突入しましたね。
今朝、玄関に飾っているリースを
秋仕様からクリスマス仕様に変えました。

さて、
先週、沖縄宜野湾市で開催された講演会、
100名を超える参加者の方にお集まりいただきました。

主催の
新垣形成外科クリニック
あらかき美容外科研究所
では
分子整合栄養療法を治療に取り入れられています。

講演会では
あらかき美容外科研究所の
新垣弘美先生から
低血糖症の症例もご紹介いただきました。

発達障害と誤診されていた小学生の症例では、
菓子パンや清涼飲料水やおにぎりや
スナック菓子やアイスクリームなどの菓子類を
1日を通して食べていたという食事内容でした。
糖質(エネルギー)はたっぷり。
でも
タンパク質や脂質、ビタミン、ミネラルなど
栄養はほとんど摂取できていません。


機能性低血糖症とは、
糖質の摂りすぎで最初に起こってくる血糖の調整障害です。

75gのブドウ糖が含まれた医療用ジュースを飲み、
その後は定期的に
5時間に合計9回の採血し、
血糖の曲線とインスリン量をはかります。

通常、血糖値は、
どんなに糖質を摂取しても上限、下限があり、
上がりすぎたり、下がりすぎたりしないよう、
インスリン量や分泌されるタイミングが調整されています。

ところが、
糖質の摂りすぎが続くと、
インスリンを分泌する膵臓がお疲れモードとなり、
出すべき時に、出すべき量を出せず、
血糖の乱高下が起こります。

まだインスリンが出て、効いているので、
血糖の乱高下が起こりますが、
そのうちインスリンが出なくなる、効かなくなったら、
糖尿病となりますので、
機能性低血糖症は
糖尿病の前段階と言えるかもしれません。

早いうちに糖質制限して
血糖を上げない、
インスリンを出さない、
つまり
疲れている膵臓を休ませてあげることが、
糖尿病の予防という観点からも重要です。


血糖の乱高下が起こると、
血糖が低下したときは、
人体にとっては命の危機なので、
人体は交感神経を緊張させ、
血糖調整にかかわるさまざまなホルモンを分泌して
なんとか血糖を上げようとします。

血糖をあげようと、
アドレナリン、ノルアドレナリンなどのホルモンが分泌されると、
興奮、怒り、憎しみ、敵意、落ち込みなど
精神症状もあわせて引き起こしてしまいます。

また、
血糖をあげようと交感神経が緊張すると、
血圧上昇、心臓がドキドキ、手足の冷え、
脳血管の収縮による頭痛、視野の異常など
さまざなな身体症状を引きおこします。

そのほか、
血糖を上げようと分泌される
副腎皮質ホルモンのコルチゾールは
本来、
ストレスにさらされたときに分泌される
ストレス対抗ホルモンなので、
糖質の過剰摂取の結果、
低血糖時に無駄遣いしすぎると、
ストレスに弱くなってしまう結果に、、、。

このような
血糖が低下したときに分泌される
ホルモンや自律神経の緊張の結果、
イライラしたり、
無気力になったり、
ストレスに弱くなったり、
心臓がドキドキしたり、
幻覚をみたり、
これらの症状は、
精神疾患と誤診されやすく、
その場合、一般的には、
精神薬が処方され、
カウンセリングが行われるケースもありますが、
根本原因である糖質の過剰摂取や
栄養の不足を見直さない限り、
症状は改善するはずなく、
精神薬の量だけがどんどん増えていく、
ということにもなりかねません。

機能性低血糖症の治療の基本は、
糖質制限によって、
食後高血糖を防ぐこと。

そして、
自前の血糖調整機能、
つまり、
糖新生能力を高めること。

そのためには、
過剰な投薬やアルコールなどで
肝臓を疲れさせないこと。
そして
適度な無理のない運動を少しずつ取りいれ、
筋肉にボリュームをつけておくことが大事です。

糖新生は
肝臓と筋肉を通じて行われます。

そして円滑な糖新生のためには、
ビタミンB6などビタミン群も欠かせません。

ビタミンB群は、
野菜ではなく、
肉や魚介、大豆製品など
タンパク質系の食品に豊富に含まれます。

卵のコレステロールは
ホルモンの材料として、
また
脳機能に必要なレシチンの材料としても
欠かせない栄養素です。

さらに、
それらの栄養素を吸収できる
丈夫な粘膜(ムチン層)をつくるためには
ビタミンAや亜鉛が欠かせません。

ビタミンAは動物性食品にしか含まれませんが、
緑黄色野菜に含まれるβカロテンを摂取することで、
体内でビタミンAに変わります。

野菜をはじめ、
海藻、きのこ、こんにゃくなど
食物繊維を毎食たっぷり摂取することは、
腸内環境を整えられるとともに、
食後高血糖を防ぐことでも役立ちます。

その上で、
消化酵素の分泌具合、
ピロリ菌の感染、
胃の萎縮などの検査も行い、
必要に応じて
消化酵素のサプリメントや
ピロリ菌の除菌などが必要になるケースもあります。

タンパク質や脂質の消化吸収がうまくいかない方で、
タンパク質や脂質からエネルギーが得難い方、
やせがある方、
筋力が少ない方などは、
良質な糖質をエネルギーとして活用することも
考える必要があります。

良質な糖質とは
グルテンフリーで、
糖質だけでなく、
食物繊維や栄養素も豊富な食品であると考えます。

たとえば、
ふかしただけのかぼちゃからは、
βカロテンやビタミンEも摂取できます。

ふかしだけの芋類からは
食物繊維やビタミンCが摂取できます。

季節の果物は、
種類にもよりますが、
ベクチン(食物繊維)や
ポリフェノール(抗酸化成分)、
食物繊維、
そして血糖を上げにくい果糖が豊富です。

低血糖症の場合、
できれば、
医療機関で、
採血を行い、
栄養の過不足を診断していただき、
ひとりひとりに合ったきめ細やかな
食事の指導を受けることをおすすめします。

低血糖症の治療を行える医療機関の多くは、
分子整合栄養医学(栄養療法)を取り入れている医療機関です。

栄養療法は根本的な原因を改善することを目的としています。
栄養療法やサプリメントに対しては、
医師をはじめ、医療関係者から、
異端のようなイメージをもたれることもありますが誤解です。

西洋医学(科学)で知ることが出来た
体の仕組みや病気の原因を基本にして
問題解決しようする原理は同じです。
違うのはアプローチの仕方です。

栄養療法では、
問題解決のアプローチは、
投薬に頼りすぎるのではなく、
糖質制限で食事を整え、
不足している栄養素を
医療用サプリメントで補っていきます。

いずれにしても、
栄養療法だけでなく、
糖尿病の治療も同じですが、
治療方法は、
例えば、
糖質制限でいくのか、
カロリー制限でいくのか、
サプリメントを活用するのか、
漢方を使うのか、
投薬にするのか、
手術をする否かなど、
医師をはじめ医療関係者の科学的情報提供は必要ですが、
医師をはじめ医療関係者の解釈で決める問題ではなく、
主体は患者さんであり、
患者さん自身が決定することが基本であると考えます。

栄養療法を取り入れている医療機関は、
こちらで検索できます。
オーソモレキュラー.jp
http://www.orthomolecular.jp/clinic/

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糖質の過剰摂取と機能性血糖症


先週、日曜日講演会に出席するため、
土曜日から高松へ行っておりました。

写真は、土曜日の前夜祭で頂いた
骨付き鶏

一鶴


「一鶴」で頂きました。
http://www.ikkaku.co.jp

本店は丸亀市にあるそうですが、
高松市内のお店に総勢11名で、
1時間ほど並んで入れました。

親鶏とひな鶏と選べます。
わたしは、なんと両方、食べました。
お腹いっぱいに。
そして、わたしは、断然、親鶏派です!
もう固くしまった食感がたまりません。

香川では骨付き鶏は、他の居酒屋さんなどでも
定番のメニューで、
スーパーでは骨付き鶏用の
家庭用スパイスなども売られているそうです。


で、写真は、、、

霧の高松空港

濃霧の高松空港。

月曜日、朝から、東京でクリニック勤務なので、
日曜日のうちに、
最終のJAL便で帰京のはずが、、、、
なんと、
高松空港上空を旋回していた飛行機が濃霧で着陸できず、
羽田に帰ってしまいましたーーー!!

これはやばい!と
すぐに、空港すぐのホテルを予約し、
すぐに、月曜日朝一のANA便が空いていたので変更。

月曜日は、無事、飛行機飛んで、
羽田につき、
その足で、クリニックへ、、、。

そして、夜、
骨付き鶏の感動が冷めず、
地元吉祥寺で、
焼き鶏を食べに行きました。
が、もちろん、全然、違います、、。

骨付き鶏を食べるために、
高松に行きたいほど、
ハマってしまっております、、。

さてさて、長くなりましたが、
高松での講演会は、
2014年11月9日(日) 13:00~16:00
サンポートホール高松 3F大ホール
「女性の未来は食事で変わる!
~ストレス、ダイエット、妊娠・・・
栄養は必ず女性を変える~」

【講演テーマ・講師】
「女性の脳」からストレスを消す食事
溝口 徹 先生 新宿溝口クリニック 院長

キレイにやせたい人はサラダより焼肉を食べなさい
定 真理子 先生 新宿溝口クリニック チーフ栄養カウンセラー

に続き、大柳は
明日からできる糖質制限食の実践

と題してお話させて頂きました。

会場は700名を超える参加者の皆さんでした。

今年で3回目となる、
栄養に関する講演会を主催されている
香川県東かがわ市にある
桑島内科医院の
http://kuwajima.net

桑島靖子先生は、
不調の原因の多くは栄養欠損があること、
高タンパク質食、
そして糖質制限が大切であるというメッセージを、
先生のブログなどでも、
広く発信されておられます。

そして、
講演会の中でも取り上げられた疾患に、
糖質過多と栄養不足が招く、
機能性低血糖症のおはなしがありました。

機能性低血糖症とは、
糖質摂取後の、血糖の乱高下するなど
血糖値の調整異常の結果、
急激な眠気、
不安、イライラ、
発汗、
手足のふるえ、
などなど、
心身にさまざまな不調があらわれます。

血糖があがっても、
まだインスリンが出て、
インスリンが効くから、
血糖値の乱高下がおきますが、
これが、
インスリンが出なくなる、
あるいは
インスリンが効かなくなったら、
血糖値が上がったまま下がらない、
つまり2型糖尿病の前段階とも言えます。

食後、
会議や授業中なのに、本気で寝てしまったり、
そわそわ落ち着かなくなったり、
手足がふるえたり、
それが、糖質を摂り過ぎることで、
血糖の調整異常によって引き起こされているとわからないと、
精神疾患にも間違われてしまうケースも少なくありません。

実際、精神科で、うつ病と診断され、
たくさんのお薬を飲んでも、
原因となっている
血糖値を上げる糖質を制限するという食事ができないかぎり、
治らないし、
どんどんお薬が増えていくことにもなりかねません。

そして、香川県は、
糖尿病や交通事故の件数もワーストに近いと
よく取り上げられますが、
これも、
うどん、おにぎり、天ぷらなど
糖質の過剰摂取と、
もしかしたら、その後の低血糖による眠気が
事故の原因に何か関係があるのではないかと考察がありました。

さらに、
香川県は、
小学生の暴力事件ワースト1なんだそうです!!

自閉症、多動、暴力、不登校といった
子どもののニュースをよくみるようになりました。
これも、
多くは栄養の問題と
機能性低血糖が関係しているとの話がありました。

「家族の勝手でしょ!
 写真274枚で見る食卓の喜劇」 (新潮文庫)

「「親の顔が見てみたい!」
調査―家族を変えた昭和の生活史」 (中公文庫)
には、
現代の、
ふつう?!の食卓の状況が
リアルに調査、報告されていますが、
まさに、
お菓子だけの朝食、
具のない素ラーメン、素パスタ、素やきそばなど、、、。
糖質ばっかりで、
大人もそうですが、
成長期の子どもたちの栄養(からだとこころ)が
心配になる光景ばかりです。

今こそ、子どもたちに、
食文化を教える食育ではなく、
あわせて
食の科学(栄養学)も教えないと、
大変なことになりますね。
まあ、教える側の栄養士が、
ごはんは日本人の主食、
カルシウムは牛乳、
野菜はヘルシー、
なんて、指導をするようなら、
どうにもなりませんが。

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血糖値は、心(脳)にも影響を与えます

千葉県柏市の通り魔事件、
犯人が捕まったとのニュースで、
とりあえず安心でした。

地元・吉祥寺でも、
前になりますが、
金銭目的で若い女性が刺し殺されました。

三重県では、
花火帰りの中学生女子が殺害された事件の犯人が、
先日、逮捕されたとニュースがありました。

このような事件を目にするたびに、
事件を起こした人は、
どんな食事(栄養)を摂っていたのだろうかと、
職業柄、非常に気になります。

心(脳)も、
栄養素でできています。

心(脳)の状態は、
やる気、
落ち着き、
そのバランスを保つ
3種の神経伝達物質のはらたきによって作られています。
これらの神経伝達物質をつくるには、
アミノ酸、つまり、たんぱく質が必須です。

お肉やお魚、貝類、卵、大豆製品を、
添加物や加工油脂、酸化油脂など
腸内環境を(消化吸収能力)を悪化させる摂り方ではなく、
シンプルに食べていたのだろうかと、
気になります。

そしてもうひとつ、
血糖も、脳に大きな影響を与えます。

菓子パン、ラーメン、おにぎり、スナック菓子、
清涼飲料水など、
糖質に偏った食事は、
その都度、血糖値を上げます。

血糖値が上がれば、
よほどその後、運動をして筋肉を使わない限り、
血糖は、インスリンというホルモンによって
筋肉や肝臓にブドウ糖を運びこまれ、
余った等は中性脂肪にかえて脂肪細胞に運びこまれ、
血糖を下げます。

しかし、このとき、血糖が下がり過ぎる方がいます。

それが機能性低血糖症です。

まだインスリンが出るし、効くけれど、
もうインスリンを出す膵臓が疲弊し、
出さなければいけないタイミングを外れたり、
出しすぎたりすることによって、
血糖値が下がりすぎてしまうのです。

低血糖は命に関わります。
なので、生体は、
血糖を上げるシステムを幾重にも準備しています。

代表的なのは、
興奮系のアドレナリン、ノルアドレナリンなどホルモンの放出です。
この結果、血糖を上げることができます。
しかし、
アドレナリン、ノルアドレナリンが大量に放出されると、
動悸、手足のしびれ、筋肉のこわばり、頭痛などの身体症状の他、
精神面では、
イライラ、不安感、恐怖心などがあらわれることがあります。

血糖が上がると、
また下げようとしてインスリンが分泌。
血糖が下がり、
また上げようとして興奮系のホルモンの放出、、、
と、
悪循環になってしまうと大変です。

そのうち、
インスリンがでなくなる、
あるいは
効かなくれば、
糖尿病です。

血糖の乱高下があるうちは、
気分的にも
イライラ、落ち込み、不安感、疲労感など、
乱高下します。

カッとなって
後先見境なく起こす行動の背後の、
栄養の問題がありはしないか。

食物(栄養)が体も心も作るという、
栄養学の科学的知識が、
あまりになさ過ぎると、
人は、どうしても、
安価で、手軽で、美味しいものが食事だと勘違いしてしまいます。
体や心をつくるものではなく、
空腹を満たすものが食事だと勘違いしてしまいます。

安価で、手軽で、美味しいものは、
栄養素が糖質と酸化油脂、トランス脂肪酸に偏ったものが多いです。
菓子パン、インスタント食品など。

繰り返しますが、
血糖値の乱れは、
ホルモンバランス(心)の乱れを起こします。
そして、
血糖の乱れを起こす
糖質にかたよった食事は、
アミノ酸やビタミン、ミネラルなど、
心の材料の不足につながります。

若い人だけではなく、
最近は、
電車の中で大きな声で携帯電話で話をしていたり、
スーパーでレジの方にキレている高齢者も
目にします。

わたしたちは、
心も体も、食べ物(栄養素)でできているという食の意味を、
広く、再認識できる場が必要だと強く感じています。

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