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管理栄養士のローカーボ・キッチン

すべてのプライオリティーを市民に

国際オーソモレキュラー医学会
第47回世界大会が昨日、終わりました。

私がオーソモレキュラー療法に出会ったのは、
今から12年前、
糖質制限理論の出会いと同じときです。

今も非常勤として勤務している
ひめのともみクリニックの
姫野友美院長からのご依頼がきっかけでした。

オーソモレキュラー療法も
糖質制限理論も、
栄養学を学ぶ学校では教わりません。
当初は、眉唾で、しぶしぶ学び、実践しはじめたことを、
姫野友美先生と懐かしくお話しすることがあります。

病気や不定愁訴など、
目に見える症状を投薬でとりあえず見えないように抑えこんでも、
その根っこを改善しない限り、
病気や不定愁訴は治りません。
根っこの問題を先送りすることは、
さらに病気や症状の悪化につながります。

血糖値が高い状態をつくらないために
投薬で血糖値を下げるのではなく、
血糖値を上げる栄養素である糖質の摂取を控える糖質制限理論と、
不定愁訴を投薬で抑えるのではなく、
それを引き起こしている原因を、
血液検査から細胞レベルでとらえ、
血液検査でわかった過不足栄養素を、
食事やサプリメントで整え、
根本治療を目指す栄養療法は、
どちらも、とてもシンプルで合理的で、
この上ない治療法のひとつであると考えています。

昨日、
国際オーソモレキュラー医学会
第47回世界大会の最終日、
国際オーソモレキュラー医学会 会長
柳澤厚生先生より
閉会のご挨拶で
東京宣言が発表されました。

患者さんにすべてのプライオリティーをおく
「ニューエイジメディスン」という
キャッチフレーズが掲げられ、
すべての治療法の中から、
最適な治療を選択する医師をはじめ、
栄養療法に携わるわたしたちは、
学会からも、
国からも、
そして製薬会社からも自由で、
何にも制約されず、
患者さんのことを第一に考える。
という内容です。

患者さんだけでなく、
予防医学の観点からみれば、
すべての市民のための東京宣言であると言えます。

はじめに投薬ありきの治療ではなく、
根本治療を目指すことで、
人のからだに本来、備わっている力を強くして、
たとえば病気であっても、
イキイキと元気に快適な生活がおくれることを
私自身、クリニックでは日々、
患者さんに教えていただいています。

さまざまな健康情報が氾濫し、
常識や権力の力は大変、大きなものですが、
だからこそ、
自分の健康は、
誰かに何かに丸投げすることなく、
自分で考えて実践することが大事です。
それに役立つ正しい栄養科学の情報発信を、
これからも鋭意、努めて参りたいと改めて強く思っております。

学会でお会いした皆々様に
この場を借りて改めて御礼申しあげます。

次回は、
今回の学会で
わたくしがスピーカーとしてお話しさせていただいた中で多かった質問に関して、
整理してお伝えする予定です。

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国際オーソモレキュラー医学会 第47回世界大会

本日2018年4月27日(金)から29日(日)、
国際オーソモレキュラー医学会の世界大会が、
今年、初めて東京で開催されます。初のアジア開催です。
会場は、セルリアンタワー東急ホテルです。

そしてこの度、
明日4月28日(土)14:00〜16:30 ROOM1
「ヘルスケア・プロフェッショナルが実践する栄養療法」
にお招きいただき、
「栄養療法におけるクリエイティブな食事指導の重要性」と題し
お話させていただきます。

オーソモレキュラー栄養療法は、
病気や不定愁訴に対し、
その症状を、投薬でとりあえず一時的に見えなくするだけでなく、
その症状を引き起こしている栄養の過不足を
生化学データからみつけ、
栄養の過不足を食事やサプリメント=栄養素で整え、
根本治療を目指すものです。

オーソモレキュラー栄養療法は、
私たちが食べるもの(栄養素)が、
こころとからだに大きな作用を及ぼす
という大原則に基づいています。
そのためには、まずは、
サイエンスとしての栄養科学を知ることが重要ですが、
栄養学は、実践してはじめて活きる科学とも言えます。

現代社会の中で、
平均的人間ではなく
個性をもった個々人の食卓に、
いかに実践しやすい形で落としこむのか、
栄養指導の重要性を考えていきます。

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血糖コントロールと同じくらい重要なこと

糖質制限食というもの、
それ自体の本質は、
食後高血糖を防ぐことができること、
それだけです。

とても単純なことですが、
食後高血糖を防ぐことは、
食で健康を叶える上で避けて通れません。

食後に高血糖を防げる糖質制限食は、
インスリンや投薬に頼り過ぎないで、
合併症を予防したい糖尿病の方には有効であるどころか、
糖質制限食でしか血糖コントロールはかないません。

また、
余分な体脂肪があって、
体脂肪を優先的に燃焼したい方にとっても、
糖質制限をして血糖値を上げない時間をつくることは
効果的です。

つまり、
血糖コントロールは糖質制限で行えますが、
血糖コントロールしか糖質制限ではかないません。

何をどのように食べるかは、
糖質制限をしてもしなくても、
カロリー制限食であっても、
別の栄養科学として考え、
実践しなければなりません。


糖質制限の結果、
主食を抜いて、とんかつなど揚げ物ばかり食べて、
お酒も飲んで体調を崩して、
だから糖質制限食は危険だという週刊誌の記事がありましたが、
それは糖質制限の栄養科学(食後高血糖を防ぐこと)を
批判するものではなく、
とんかつなどの揚げ物ばかり食べて、
お酒を飲みすぎる栄養摂取について批判すべきだと考えます。

糖質制限をしてもしなくても、
揚げ物ばかり食べて、お酒を飲みすぎることは、
健康に良くないことはたいていの方はわかるかと思います。

揚げ物の過食や常食は、
酸化油脂やトランス脂肪酸の摂取につながり、
炎症リスクが高まり、
アレルギーや動脈硬化の原因になります。
糖質制限とは無関係に、、。

そのほか、たとえば、
糖質制限をしてもしなくても、
肉しか食べず、魚をほとんど食べないなどの
偏ったタンパク質摂取を続ければ、
肉には含まれず魚に含まれる栄養素、
ω3系脂肪酸やビタミンDは不足します。

ω3系脂肪酸の不足は、
血液が凝固しやすくなり、
アレルギーが発症しやすくなり、
記憶力や学習能力が低下します。

ビタミンDの不足は、
骨がもろくなり骨折しやすくなったり、
歯茎が弱ったり、
虫歯になりやすくなります。

食物繊維の不足は、腸内環境の悪化につながり、

人工甘味料など食品添加物については、
常に世界中でその安全性に対して議論が続いています。

これらは、すべて、
糖質制限とは別のステージのはなしです。
主食を食べようが、抜こうか、
揚げ物ばかりたべたり、
お酒を飲みすぎたり、
食物繊維が不足すれば、
さまざまな病気のリスクにつながることは、
一般的に言われていることと同じです。

私たちの身体は、
血糖コントロールさえかなえば健康になれるほど
単純ではありません。

なにをどう食べるかを、
現代社会の食卓に落とし込む場合、
100年前、私たちのご先祖様は、
その食事を、そのような食べ方でしていたか、を
考えるようにしています。

糖質もエネルギーとしては有効活用できることを考えると、
古代米や雑穀、芋や十割そば、
季節の果物(糖度保障などされていない自然なものは手に入らないのかもしれませんが、、)
自然な糖質はエネルギー源として、
成長期やアスリートなど、
エネルギーが必要な方にはおすすめしています。

避けるべきは、
糖質であろうが、タンパク質であろが、脂質であろうが、
過度に加工、精製された、ジャンクフードと言えるかもしれません。
糖質であれば、
菓子パン、カップ麺、温めるだけのインスタントパスタなどの常食。
タンパク質であれば、
出来合いのとんかつ、天ぷらなどの揚げ物や炒め物、
ウインナーやフランクフルトなど肉の加工品の常食。
など。

世界中で使用が禁止されているトランス脂肪酸も、
積極的に摂る必要があるでしょうか。
トランス脂肪酸は、
カレールーや焼き菓子、菓子パン、食パン
ファーストフードのポテトフライなどの揚げ油などに
含まれているため、
糖質制限をすれば結果的に摂らずに済みます。

できるだけ自然な環境で飼育された健康な肉や卵に、
旬の魚介、
大豆製品などを組み合わせてタンパク質系の食品を確保し、
みそやしょうゆ、酢、本みりんなど和の発酵食品や
藻塩など天然塩でシンプルにあじつけをし、
季節の野菜や海藻、きのこ、こんにゃくなどの食物繊維を
たっぷり組み合わせる食事は、
糖質制限であろうか、なかろうが、
血糖コントロールと同じくらい、
食で健康をかなえる上でかかせないアプローチと言えます。

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アスリートと糖質

肥満がなく運動をする方にとって、
糖質からエネルギーを得る方法は、効率的であると考えます。
人体は血糖値を上げるほど糖質を摂取してエネルギーにしなくても、
体脂肪を燃焼してエネルギーを得ることができます。
しかし、もはや、狩猟採集時代ではない現代社会においては、
そのようなギリギリのエネルギー源に頼るだけでなく、
ましてやアスリートという普通の生活者よりも
多くのエネルギーや栄養を必要とする状況がある場合、
糖質という手っ取り早いエネルギー源を有効活用することは、
タンパク質や脂質をエネルギーではなく、
心身の材料に効率的にまわせます。

とくにトレーニング中は、
筋タンパク質の合成より分解が激しくなりますが、
運動中に、体重1kgあたり1gの糖質を摂取することで
筋タンパク質の分解を抑制できるという報告や
パフォーマンスか改善されるなどの報告もあります。

しかし、アスリートは、
余分な体脂肪にならない程度に、
エネルギーとして使い切れるような
糖質摂取を心がけたいものです。
どのくらいの糖質摂取が、
自分に活動量にあった肥満しない程度のものなのかは、
個人差があり、平均値では語れないと考えますが、
インスリンを多く分泌させない摂取法を心がけておくことは
肥満を防ぎ、筋力をつけ、筋グリコーゲンの貯蔵に
役立つと考えます。

トレーニング自体が、
筋肉の収縮によってブドウ糖をすみやかに
筋肉のエネルギーにするので、
トレーニング前後の糖質は体脂肪になりにくいのですが、
血糖値の急上昇を起こさない=インスリンを大量に分泌しない、
食べ方としては、
プロテインなどタンパク質と一緒に摂ること。
その上で、糖質を比較的、多く含む食品としては、
おにぎりや蒸かしたジャガイモなど
いったん冷ましたでんぷん食品で摂る方法もあります。
でんぷんは冷める過程で、
消化されにくいレジスタントスターチという
食物繊維ににた分解物に変化するため、
ゆるやかな吸収が期待できます。

ゆっくり吸収される糖質の摂り方のほうが、
体脂肪が増えず筋肉量が増えているという報告もあります。

オメガ3系脂肪酸=魚食もとりいれましょう。
オメガ3系脂肪酸は、インスリン感受性を高めます。
少ないインスリン分泌ですむということですね。

運動をする方で、
肥満がない方や痩せがある方の場合、
タンパク質、ミネラル、ビタミン、
ω3系脂肪酸などの栄養摂取と、
栄養の消化吸収や免疫の要である
腸内環境整備を意識した食事を毎食、心がけたうえで、
運動前後には、
手っ取り早いエネルギー源という特徴をもつ糖質を、
体脂肪にしない程度にとりいれていく手もあると考えます。

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