管理栄養士のローカーボ・キッチン

インスリンと運動と筋力

今日は、
「ヒューマン・ニュートリション」(医歯薬出版)
から、
インスリンのはたらきをまとめてみます。


インスリンとは、
膵臓β細胞で生産されるペプチドホルモンです。
主に、食後の血中グルコースの増加に応答して分泌されます。

つまり、
主に、インスリンは、

食後の血中グルコースが増加した際

食事で糖質を摂取した歳

血糖値が上がった際、
に分泌されます。

そして、
このインスリンのはたらきとして、
骨格筋のたんぱく質合成を促進し、
筋肉と肝臓のたんぱく質分解を抑制するとされています。

しかも、このインスリンの効果は速やかで、
研究では、
成長期のラットにインスリンを注入すると、
数分以内に、
筋肉たんぱく質合成を促進することが分かっています。

なかでも、
分岐鎖アミノ酸のロイシン、イソロイシン、バリンは、
インスリンと同様の効果を誘発する、
と言われています。

ここまで、
ニューマン・ニュートリションから、
まとめてみました。

さらに、お世話になっているドクターにご教授頂いたところ、

「ロイシンと血糖コントロールについては、
ロイシンが
骨格筋において
PI-3→PKC→GLUT4 というインスリンとまったく同じ経路で
GLUT4を発現させることも分かりました。
ということは、
ロイシンはインスリンを介さずに筋に グルコースを
とりこみグリコーゲン貯蔵も促進することになります。」

つまり、
糖尿病でも、低血糖症でも、肥満の方でも、
血糖コントロールを良好に保つ=生活習慣病を予防・改善するためには、
筋量を増やすことが大変重要である、ということです。

ただし、
糖尿病であれ、
肥満解消であれ、
食事量=たんぱく質やビタミン、ミネラルがしっかり摂れ、
消化吸収能力もあり、
栄養状態が良い方はともかく、
小食であったり、
栄養状態が悪い方が
食事もままならないうちに、
筋トレに励んでしまうと、
逆に、
体たんぱく質の異化が促進され、
病態が悪くなることもあるので注意が必要です。


まとめ。

●インスリンは、
たんぱく質とともに、
筋力アップに一役買っている。


●筋力アップのためには、
運動前
1)
ある程度のインスリン分泌を促す糖質を摂取して、
しかも、たんぱく質といっしょに摂取して運動するのが効果的。

な場合と

●インスリンと同様の効果を誘発する、
分岐鎖アミノ酸のロイシン、イソロイシン、バリンを含む
食品(動物性たんぱく質系食品)を摂取して運動するのが効果的。

な場合があると考えられる。


●糖尿病なのか、
肥満があるのか、
肥満がなく筋力をキープしたい方なのか、
痩せで筋力をアップしたい方なのか、
アスリートなのか、などによって、
1)
の、
ある程度の糖質量が、
どの程度の糖質量なのか、
考察していく必要がある

●病態にかかわらず、
栄養状態が悪くない方にとって、
運動=筋力アップは非常に重要である。

ですね。

よく、
糖質制限食では、
センセーショナルに、
運動不要!
みたいな文字ばかりが目立ちますが、
江部康二先生の本にも、
しなくても良いが、
したほうが良いとは書いてあるのですが、

わたくしも、
したほうが良いと思います。
しないより、
したほうが良いと思います。
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コメントコメント


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昨年6月から、スーパー糖質制限食6か月で Hab1c14から5.1になり、1年で、体重も90Kg → 75Kgになりましたが、途中、80Kgになった後、3か月くらい体重が減少しませんでしたが、運動と、摂取カロリーを約200カロリーほど減らしたところ、その後10Kgやせました。
 なかなかアッブしなかったHdl-Cも、運動のおかげか、36から89にアップしました。
 運動の内容は、主にサイクリングです、
板橋区から、新宿や銀座、浅草あたりまで、自転車で往復しました。

わんわんこと・板橋 長谷川 | URL | 2013/08/22 (Thu) 03:38 [編集]


Re: タイトルなし

わんわんこと・板橋 長谷川さま
糖質制限で停滞したときに、すこし、摂取カロリーも取り入れると、
また、するすると、痩せる方が多いようです。
そして、やはり、運動は大事ですよね。

tamami oyanagi | URL | 2013/08/23 (Fri) 08:23 [編集]


運動と筋肉と糖質制限と

初めまして。糖質制限について探しておりましたらこちらにたどり着きました。さっそく記事を貪り読ませて頂いてたら、ちょうど私(40代女)の悩みにビンゴなこちらの記事が目に留まりしたので質問させてください。
現在私は病院に行ってませんが、食後高血糖(糖質約40gで1時間後血糖値180)があることがわかっており、糖質制限をしています。ただ、少食なこともあり、どんどん痩せて行くのです。
スーパー糖質制限開始二ヶ月でbmiが21→19になってしまいました。骨格筋肉量は27%足らずです。これ以上痩せたくありませんが、筋肉は増やしたいです。
ナッツや油はとるようにしています。蛋白質も魚や肉、卵、大豆からなどからとっています。運動は毎日15分の筋トレと30分の有酸素運動です。
こちらの記事にあるように、痩せで筋肉アップをしたいタイプです。しかし食事と運動、血糖値の関係で悩んでいます。
お忙しい所申し訳ありませんが教えていただければ嬉しいです。よろしくお願いします。

はるはる | URL | 2013/09/29 (Sun) 00:01 [編集]


Re: 運動と筋肉と糖質制限と

はるはる さま
BMI19で、筋肉量27%は、少ないですね。
小食な方、
血糖が高いなので糖質制限が必要な方、
で、
毎日、運動をしている方、
は、
痩せ過ぎる傾向があります。
運動を、
しばらくは、
毎日の筋トレだけにして、
毎日の有酸素運動はお休みして、
消費カロリーをおさえてみてはいかがでしょう。

そして、筋トレ前後には
BCAAプラスのプロテインを飲んで、
(砂糖など甘味のないもの)
さらに、バナナなどの果物から、
糖質を20g程度もプラスしてみてはいかがでしょうね。
運動後のプロテインand果物を摂取後は、
血糖測定もできたら安心かと思います。
そこで血糖が180mgを超えるようなら、
果物の糖質量を減らすなど、
様子をみることが必要ですが。

そして、
1食の食事量が少ない方は、
食事の回数を増やすというのもおすすめです。

朝食と昼食の間に1回。
アボカド半分に、しらすと青のり、オリーブ油をトッピング。

昼食と夕食の間に1回。
鯖の水煮缶詰を半分ほどつまんでおく。
ナッツもつまんでおく。

夕食と就寝前に1回。
無調整豆乳を100ccほどと、
食べる煮干しをひとつまみ、つまんでおく。

など。
例えば、ですが、
食べられるものを探して、
スープや野菜や豆腐などの
水っぽいものを避けたメニュー選びがポイントです。
水っぽいものは、水分で、
小食の方の場合、
お腹いっぱいになってしまうので。

tamami oyanagi | URL | 2013/09/29 (Sun) 09:47 [編集]


ありがとうございます

お返事、おりがとうございます!
とても参考になりました。

早速朝からチョコチョコ食いをしています。
プロテインも、探してみます。
鮭の水煮缶も大好きなので、常備しています。
サバ缶もあればよいのですが、今は手に入りにくく…。

豆乳について、一時毎日飲んでいたのですが、アレルギー(どちらかといえば私はアレルギー体質です)に気をつけるよう言われたことがあり、現在少し敬遠気味です。
毎日飲んでも大丈夫でしょうか?
何度もすみません…。

はるはる | URL | 2013/09/29 (Sun) 13:25 [編集]


Re: ありがとうございます

はるはる さま
筋トレは継続しつつ、
消費カロリーをセーブで、
BMIを20までは戻せたらいいですね。
豆乳に関しては、
アレルギー症状が気になるときは、
毎日、続けては飲まないで、
たとえば、1週間に2〜3回、
間をあけながら様子をみてもよいかもしれませんね。

tamami oyanagi | URL | 2013/09/30 (Mon) 07:27 [編集]


ご回答ありがとうございました。

あれからBCAA摂りつつ筋トレをしていたら、
あっという間に筋肉量が増え、そのせいかBMIが20に戻りました!
特筆すべきは、体脂肪は減っていることです。
もちろんナッツ、魚の缶詰その他も食べてます。
有酸素運動も復活しましたが、大丈夫でした。

やっぱり今までの食事は足りてるように思っていても、
タンパク質が少なかったのかな…と思っています。
この調子で頑張りたいと思います。
ありがとうございました!

はるはる | URL | 2013/10/03 (Thu) 21:31 [編集]


Re: タイトルなし

はるはる さま

> あれからBCAA摂りつつ筋トレをしていたら、
> あっという間に筋肉量が増え、そのせいかBMIが20に戻りました!
良かったです!!
消化吸収がよくないなというときは、
大根おろしかかぶなど、
消化酵素を含む大根やかぶを生食で添えてみて下さい。

tamami oyanagi | URL | 2013/10/04 (Fri) 11:21 [編集]


ロイシン

ロイシンが非インスリン分泌というのは定説なのでしょうか?

名古屋工業大学大学院 下村吉治氏によると「ロイシンはインスリン分泌促進、たんぱく質代謝(分解抑制と合成促進)調整機能を持つ。」とのことです。
http://www.osaka-eiyoushikai.or.jp/iryou/iryou18_3_4.html

HSE | URL | 2017/01/15 (Sun) 22:40 [編集]


Re: ロイシン

HSE さま
> ロイシンが非インスリン分泌というのは定説なのでしょうか?
「ロイシンはインスリン 分泌刺激作用を持ち14),ロイシンの経口投与によって血漿 インスリン濃度の一過性の上昇が起こるので,ロイシンの 糖代謝に与える影響は大部分がインスリン依存的であると 考えられる.」
4)Yang, J., Chi, Y., Burkhardt, B.R., Guan, Y., & Wolf, B.A.
(2010)Nutr. Rev., 68, 270―279.

と考えておりました。
アミノ酸とインスリン、血糖など、まとめて記事にしました。
> 名古屋工業大学大学院 下村吉治氏によると「ロイシンはインスリン分泌促進、たんぱく質代謝(分解抑制と合成促進)調整機能を持つ。」とのことです。
> http://www.osaka-eiyoushikai.or.jp/iryou/iryou18_3_4.html
情報、有難うございます。
引き続き、調べてみます。

tamami oyanagi | URL | 2017/01/17 (Tue) 10:53 [編集]


 
 

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