管理栄養士のローカーボ・キッチン

ヒトの消化管機能に適応した「油脂」についての考察

チョコレートやお菓子など、
食品の原材料をみていると、
「食物油脂」という文字を、
よく目にします。

これはトランス脂肪酸なのか
というご質問を頂きました。

私も気になっていたので、さっそく調べてみました。


「食用植物油脂品質表示基準」
というのが
「消費者庁」で定められていました。

それによると、
植物油脂とは、

食用サフラワー油、食用ぶどう油、食用大豆油、食用ひまわり油、食用小麦はい芽油、食用とうもろこし油、食用綿実油、食用ごま油、食用なたね油、食用こめ油、食用落花生油、食用オリーブ油、食用パーム油、食用パームオレイン、食用調合油及び香味食用油をいう。

なんだそうです。
マーガリン、ショートニングではないようですね。

詳細はこちら。
http://www.maff.go.jp/j/kokuji_tuti/kokuji/k0000223.html


マーガリンの表示基準について調べてみると、
マーガリンを使用する際は、
マーガリンと表示することが、
「農林水産省」で定められていました。

詳細はこちら。
http://www.maff.go.jp/j/kokuji_tuti/kokuji/k0000226.html


ショートニングの表示基準について調べてみると、
こちらもマーガリン同様、
ショートニングを使用する際は、
ショートニングと表示することが、
「農林水産省」で定められていました。

詳細はこちら。
http://www.maff.go.jp/j/jas/hyoji/pdf/kijun_53.pdf


さらに、
食品に含まれる
「トランス脂肪酸」表示については、
「消費者庁」が
「情報開示に関する指針」の概要を出していました。
http://www.caa.go.jp/foods/pdf/syokuhin506.pdf#search='消費者長+トランス脂肪酸'

トランス脂肪酸は、
マーガリンやショートニングそのものや、
これらを多く使う焼き菓子や、
食パン、菓子パンなど
菓子とパン類などに多く含まれます。
消費者庁の指針案では、
トランス脂肪酸は、
世界保健機関(WHO)が2003年に、
1日当たりのトランス脂肪酸の平均摂取量を、
総エネルギー摂取量の1%未満とするよう勧告しています。

そこで、
日本人の摂取量はどのくらいなのかを、
東京大学などのグループが調べています。

その結果、
1日当たりの
トランス脂肪酸平均摂取量は、
男女とも、
総エネルギー摂取量の0.7〜0.8%程度。

ところが年代、性別や個人差があり、
30代の女性では、1%。
40代の女性では、0.9%。
両世代の女性の中には、1%以上の人が、
それぞれ33%、38%もいたそうです。

そして、トランス脂肪酸のもとになった食べものは、
お菓子類が22%と多くを占めたそうです。

トランス脂肪酸は、
含有量の表示義務づけや、
すでに使用を禁止している国も欧米には多く、
そのような油脂を、
日本人の摂取量は少ないから気にすることはない、
という理由から積極的に摂る必要はないと、
個人的には考えています。

娘の焼き菓子やパンを選ぶときは、
ショートニングやマーガリンと書かれたものはかわず、
バターが入ったものを選ぶようにしています。


一方、
植物油脂は、加工品に多く使われ、
外食や加工品の過食は、
結果、リノール酸の過食にもつながります。
リノール酸の過剰摂取は、
アレルギーなどのリスクが高まります。
その他、脳卒中、発ガン、精子の数の減少などの
リスクが高まることも指摘されています。
「本当は危ない植物油」(角川書店)奥山浩美著

また、植物油脂は、
製造、販売の過程での酸化も懸念されます。

酸化油脂の過食は、
生体脂質の酸化、
つまり、老化や生活習慣病との関わりも指摘されています。

本来、自然な液体の食部油脂というのは、
貴重なもので、
揚げ物や油料理は、
文化的な、
ハレの食べ方なのかもしれません。

加工された食品は、
油脂に関わらず、
ヒトの消化管機能には、
不自然なことが多いのかもしれません。

油脂は、基本は、食べて摂る。
新鮮な魚を、種実を、お肉を、大豆を食べても、
油脂は摂取できます。

狩猟採集時代、我々のご先祖さまは、
そうやって、動物性食品や種実を食べて、
生命維持に必要な油脂を摂取してはずです。

現代社会が加工して作り上げた液体の油脂は、
痩せがあり、
運動が好きで、
糖尿病などの理由から徹底して糖質制限をしたい方の
痩せ対策=手軽なカロリー確保としては便利です。

脂質栄養学の第一人者、
奥山浩美先生の著書「本当は危ない植物油」では、
健康に良いと思われる植物油脂は、
1位:シソ油・エゴマ油
2位:亜麻仁油・フラックス油
3位:なし
とのこと。
1位、2位の油とも、酸化しやすいので、
生食で、かけてすぐ食べる=作り置きしないようにし、
冷暗所で保存し、早めに使い切るのがおすすめです。

最後に、
今読んでいる本、
「健康と文明の人類史」(人文書院)
には、
人骨から考察する狩猟採集民の栄養状態は、
「彼らは比較的、身体も大きく、
栄養不良の兆候は少ないことが分かる」
とあり、
「蛋白質の摂取量は一般には極めて高く、
裕福な現代人にも匹敵するほど」
であり、
脂肪が多い食事と現代人の生活習慣の関係について
「これらの健康問題は、第一義的には、
動物性の食事をとるからではなく、
近代の家畜の肉に関係している」
として、
家畜の改良による動物の脂肪含有量の変化を指摘しています。

自然界の草をはみ、
若芽を食べる動物は、
通常、霜降りにはなりませんものね、、。

脂肪悪玉説の背景を読み取りながら、
糖質だけでなく、
ヒトの消化管機能に適応した脂質の種類や量についても、
整理していく必要があります。
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コメントコメント


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テーマと少々ずれますが、糖質制限向けのおやつでいいものあります
森永のギリシャヨーグルト、甘いソースがついていないものです
乳清が少ないのか濃厚で食べ応えもあるし、時々買っています

オリーブオイルはあまりお勧めされていないようですが、スペインで買ってきた粒コショウ入りオリーブオイルをたらして天然塩で味付けしても美味しいです

caorita@おべんとう二つ | URL | 2014/06/20 (Fri) 19:14 [編集]


先生の糖質制限の考え方を応援しています。私も12kgの減量を実現しています。リバウンドもまったくありません。自分の体のことですから、いたわりましょう!

masami0311@i.softbank.jp | URL | 2014/06/24 (Tue) 00:35 [編集]


Re: タイトルなし

caorita@おべんとう二つ さま

> 森永のギリシャヨーグルト、甘いソースがついていないものです
> 乳清が少ないのか濃厚で食べ応えもあるし、時々買っています
さっそく見てみます!!
オリーブ油は、わたしも娘の料理の炒め物などには使っています。
成長期の痩せのある子どもにとって、
油脂はエネルギー源として有効です。
オリーブ油は酸化しにくい、という利点もあると考えています。

tamami oyanagi | URL | 2014/06/24 (Tue) 06:37 [編集]


Re: タイトルなし

masami0311@i.softbank.jp さま
コメント、有り難うございます!!
わたしも、これからも、美味しく楽しく続けていきたいと思います。

tamami oyanagi | URL | 2014/06/24 (Tue) 06:42 [編集]


 
 

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