管理栄養士のローカーボ・キッチン

糖質制限で腸内環境が悪化!?

日経ヘルス2016.5
「今月の気になる話題」vol2
害はないの?続けて大丈夫?
糖質制限

と題して
糖質制限に関する記事が掲載されています。

健康上のメリットや
気になるデメリットに関して、
医師や大学教授の意見が、
比較的ニュートラルに掲載されています。

その中で1点だけ、
反論を述べさせていただきたいのは、
ビタミンの合成や免疫の維持などに
重要な腸内環境について、
「腸内細菌のエサになっているのが食物繊維だが、
その多くはごはんなどの炭水化物から供給されている」
として、
炭水化物を減らす糖質制限によって
腸内環境が悪化し、
大腸がんの原因になる可能性がある。
とされています。

腸内環境を良くするために、
食物繊維の摂取を心がけることは、
重要な戦略のひとつでありますが、
食物繊維の供給源の多くを
ごはんから得るというのは、
ごはんから得るリスク=食後高血糖のことを考えると、
食物繊維は何も多くをごはんから得ずとも、
野菜、海藻、きのこ、こんにゃく、ナッツ類など
たくさんの他食品があり、
むしろ、これらの食品は、
ごはんと違いって、
栄養が糖質に偏ることなく、
野菜のβ-カロテンや
抗酸化作用のあるカロテノイド、
海藻のぬめり成分のフコイダン、
きのこのβ-グルカンなど、
むしろ発がんを抑えるはたらきを持つ、
さまざな栄養成分が摂取できます。

腸内環境をために、
食物繊維を摂取するためには、
血糖を上げる糖質を多く含む
ごはんなど主食と言われる穀物からではなく、
野菜、海藻、きのこ、こんにゃくなど
多くの食物繊維が豊富な食品を活用するほうが、
メリットは大きいと考えます。

ごはんなどの穀物は、
腸内細菌のエサになるという側面より、
血糖を上げてインスリンを追加分泌することによって、
手っ取り早いエネルギーとなり、
同時に速やかに体脂肪として蓄えることができる、
つまり、太ることが容易である
という側面の方が大きい食品であると考えます。

飢餓と隣り合わせの時代には、
穀物や果物など糖質は、
非常に貴重で大切な栄養素でありますが、
飽食かつ消費エネルギーが低くなりがちな現代人にとっては、
その摂取量や質を、
見直さないといけないのが
糖質を多く含む食品であり、
糖質制限理論につながっているものと考えます。

そして、
糖質制限の実践そのものが目的でなく、
健康維持、管理が目的であるならば、
腸内環境をはじめ、
栄養の消化吸収に関わる、
消化管栄養にまで目を配ることは極めて重要です。

栄養素は、食べただけでは身になりません。
口から肛門までつながっている
消化管という1本の内なる外部から、
消化吸収されて、つまり内部(体内)に入ってはじめて、
栄養としての議論ができるとも言えます。

その意味では、
糖質をオフするための
糖質量や
代替エネルギーとなるケトン体に関する議論と同様、
何を食べるかに関する栄養科学はやはり、
安心、安全な糖質制限のメリットを構築する上で、
重要な鍵となります。
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