管理栄養士のローカーボ・キッチン

乳製品とマグネシウムについて

先週は、
高松へ、大阪へと行ったり来たりで、
暇を見つけては、
テレビで
オリンピック、
高校野球観戦、
そして
神宮球場へ
ヤクルト対巨人戦の観戦に出かけるなどで、
ヨガに行く暇がなく、
自分が体を動かすことがまったくできていません、、。
そして、神宮へ行く度に、
一つずつ、燕グッズが増えております、、。

11日(山の日)
高松サンポート大ホールで、
桑島内科医院(東かがわ市三本松751) 主催、
株式会社オーソモレキュラー.jp後援、
『女性を元気にする講演会in高松
 腸からかわる女性の健康』
にお呼びいただき、大柳は
「食べ方だけで不調をなくす栄養と食事のはなし」
をおはなしさせて頂きました。

栄養療法の第一人者である
溝口徹先生からは
グルテンフリーのおはなしを、
桑島康子先生からは、
腸の健康のためと思っての乳製品摂取の弊害や、
ミネラルのおはなしを頂きました。

桑島康子先生のおはなしでも大きく取り上げられた
乳製品の摂取とマグネシウムのおはなしの中で、
今日は、マグネシウムのはなしをまとめたいと思います。

乳製品の摂取に関しては、
『乳がんと牛乳──がん細胞はなぜ消えたのか』
ジェイン・プラント (著), 佐藤章夫 (翻訳)

『黒い牛乳』 (経営者新書)
中洞 正 (著)

『なぜ「牛乳」は体に悪いのか ―医学界の権威が明かす、牛乳の健康被害』 (プレミア健康選書)
フランク・オスキー (著), 新谷 弘実 (その他), 弓場 隆 (翻訳)

などを今、読んでいますが、
こちらは、改めてまとめて記事にしたいと思います。

乳製品を毎日、摂る方はとくに、
マグネシウムの不足に注意が必要です。
乳製品は、カルシウムを豊富に含みます。
カルシウムは体内ではたらくときには
マグネシウムを要するため、
カルシウムを摂取するなら、
マグネシウムの摂取も心がけないと、
ミネラルバランスが崩れます。

煮干し、するめ、干しエビ、イワシの丸干しなど
干された海産物、
干しヒジキ、乾燥わかめ、青海苔などの乾物の海藻類、
大豆、納豆、きなこ、豆腐などの大豆製品、
ごま、落花生、アーモンドなどの種実類、
そして
玄米ご飯は、
マグネシウムが豊富な食品ですが、
これらの食品は、
マグネシウムだけでなく、
カルシウムもあわせて含むのが特徴です。

和の食材は、ミネラルバランスが取りやすいのですね。

マグネシウムは、
糖尿病で糖質を食べる方で血糖の乱高下がある方、
糖尿病で高血糖の状態が長く続いていた方も、
マグネシウムの尿中排泄が促進されるため、
不足しやすくなります。

マグネシウムは筋肉や心臓を正常に動かすときに
欠かせないミネラルなので、
不足によって、
不整脈、心臓発作、動脈硬化、
虚血性心疾患のリスクが高まります。
また、
手足のしびれ、ふるえ、けいれん、
運動中や就寝中のこむら返りなどが起こりやすくなります。

心疾患、足のこむら返りなど
糖尿病の方の合併症や不快感は、
マグネシウムの摂取によって、
いくらか減らせるかもしれません。

そのほか、
マグネシウムは、
ストレスによっても尿中に排泄されることがわかっています。
精神的ストレスだけでなく、
紫外線、電磁波、冷暖房完備による寒暖の差など、
現代人は、物理的ストレスにも多くさらされます。

大量のアルコールた利尿剤も不足を招きます。
肉や加工食品、清涼飲料水などに含まれるリンは、
マグネシウムの吸収を阻害します。

厚生労働省「平成21年国民健康・栄養調査」によると、
マグネシウムの平均摂取量は
20歳以上の男性では264mg、
20歳以上女性では234mgです。
これによれば、
食品からの摂取量だけでは
男性では100mg前後、
女性では50mg前後のマグネシウムが
毎日不足していると推定されます。

マグネシウム摂取基準
性別      男性      女性
年齢(歳) 推奨量(mg/日) 推奨量(mg/日)
1~2   70     70
3~5   100     100
6 ~7   130     130
8~9   170     160
10~11   210     210
12~14   290     280
15~17   350     300
18~29   340     270
30~49   370     290
50~69   350     290
70以上   320     260
(日本人の食事摂取基準2010年版より)


カルシウムとマグネシウムの摂取比率は、
2:1とする文献が多いですが、
その比は
1:1がいいのではないか、という意見もあるようです。

カルシウムが豊富で
糖質制限中の間食に食べやすい食材の中で、
クリームチーズがありますが、
あのしっとりとした柔らかさに、
マグネシウムが豊富な
青海苔、炒りごま、干しエビなどを
たっぷりまぶして食べるのも
つまんでもベタつかず、
チーズのコクに風味が加わり、
オススメです。

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汗と血糖とミネラル

梅雨なのに、6月なのに、
真夏のような暑さになっております。

汗とともに失われやすい栄養素がミネラルです。
とくに、マグネシウム、カリウムは、
血糖の高い状態が続く方や続いていた方は、
尿中に失われやすい=不足しやすいミネラルです。

マグネシウムは、その他、
アルコール摂取によっても尿中排泄が促進します。
マグネシウムの欠乏は、
ビタミンB1の欠乏に似た症状が特徴で、
だるさ、食欲不振、からだのしびれやむずむずなどの
夏バテとも思われる不定愁訴ですね。


カリウムは体内ではその多くが骨格筋に存在するため、
筋肉の低下は、カリウム総量の低下につながります。
やはり、筋肉を減らす=体重を減らすようなダイエットは
よくありません。減らすべきは、余分な体脂肪のみです。

マグネシウム、カリウムは、
きざみ昆布、おぼろ昆布、ひじき、乾燥わかめ、青海苔などの
海藻類、
大豆、納豆、豆腐、きなこ、枝豆などの大豆製品、
かつお、さわら、するめ、かき、いわしの丸干しなどの魚
です。

肉だけに偏らず、
魚介、大豆製品と、
タンパク質系食品は種類を組み合わせ、
食物繊維は
野菜の色素成分から抗酸化栄養もいただき、
そこに、
海藻も組み合わせるのがオススメです。
結果的にいろんな栄養がとれます。

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炎症と栄養素

むしむし、じとじと、
梅雨空が続いております。
梅干しやお酢など、料理の味付けに、
さっぱりと酸味を活用しています。

最近の、
納豆の食べ方でハマっているのが梅干し味。

納豆の付属のたれは使わず、
代わりに、梅肉を適量。
ちりめんじゃこ、青海苔を入れて、
アマニ油を小さじ1強ほど入れていただきます。

さて、
糖尿病の方は、
糖質制限食によってリアルタイムに高血糖を改善できますが、
すでに高血糖にさらされていた一定期間があったことを考えると、
糖化による活性酸素対策もあわせてしていくことが、
血糖コントロールとあわせて
重要であると考えます。

糖尿病だけでなく、
すべての方において、
高血糖による酸化ストレス(活性酸素)の害を減らすには、
食後高血糖を起こすような糖質の摂り方は
避けておいた方が良いですし、
活性酸素対策は、
すべての方において必要です。

アトピーや喘息、
リウマチや膠原病などの慢性炎症性疾患についても、
投薬によって炎症をただ抑えるという治療だけでなく、
炎症による酸化ストレス(活性酸素)から身を守る
栄養対策も重要であると考えます。

活性酸素は、
正常な塩基の代わりにDNAに結合して、
間違った遺伝情報を次の細胞に伝えることで、
がんの発生にもかかわることが知られています。

抗酸化のためには、
まずは糖質制限によって
食後高血糖を起こさない食事が重要です。
それと合わせ、
抗酸化栄養を積極的に取り入れていくこと。

抗酸化酵素は加齢とともに低下するため、
やはり、加齢ともに、
エネルギー(糖質)よりも
栄養(タンパク質、オメガ3、ビタミン、ミネラル)が
重要であることがわかります。

ラジカルの消去や安定にはたらく栄養素として知られているのが、
ビタミンC、ビタミンA、ビタミンEです。

ビタミンCは、
新鮮な葉野菜や生野菜、
柑橘系の果物に含まれますが、
糖尿病や炎症性疾患がある場合、
新鮮な野菜を毎日買いに行って、
毎食、調理したり、
残留農薬や防カビ剤、
果糖までもれなく摂取することを考えると、
ビタミンCは、
サプリメントで摂取するのも
賢い選択のひとつであると考えます。

ビタミンAは、肉やレバー、うなぎなど
動物性のたんぱく系食品に含まれます。
そのほか、
緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンからも摂取できます。

ビタミンEは、アーモンド、ごまなどの種実類。
うなぎ、あゆ、はまち、子持ちガレイ、
めかじき、たい、ます、すじこなど、魚介類に豊富です。
そのほか、
かぼちゃ、モロヘイヤ、アボカド、赤ピーマンなど。

野菜や海藻の色素成分、
ポリフェノールも活性酸素の消去に役立つとされています。

ちなみに、
農薬、食品添加物、
排気ガス、タバコの煙、大気汚染物質も
活性酸素発生の原因になりますし、
大気汚染中にも活性酸素が含まれています。

現代人にとっては、糖質=エネルギーではなく、
タンパク質、ビタミン、ミネラル、食物繊維など
栄養の確保がいかに重要であるかがわかります。

できるだけ添加物の少ない、
よく作られた食材を
シンプルに自宅で調理し、
栄養の確保につとめたいですね。

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ビタミンK2

9日(土)
クリニック(五反田)での勤務の後、
品川〜羽田〜福岡へ。
10日(日)
福岡で開催されました
医師、歯科医師、コメディカル対象の
栄養療法実践&活用セミナーに出席し、
「糖質制限食の指導方法」をお話しさせていただきました。

「未来の医者は薬を使わず、食事を重視し、
病気の本来の原因を探し、予防するという、
人間の基本を大切にして治療をするであろう。」
トーマス・エンジンの有名な言葉です。

投薬だけでなく、
症状の根本原因を探り、
血液検査で栄養素の過不足を知り、
食事を重視し、
さらに、
適切な栄養の補給を行うことで根本治療をめざす、
栄養療法を治療に導入されておられる
医師の症例発表は大変、勉強になるものばかりでした。

頭巾をかぶってクリニックの裏から出入りしていた、
重症のアトピー性皮膚炎の患者さんの症例は、
腸内環境を整えることを重視したもので、
4ヶ月後の
その劇的な改善を目の当たりにして、
栄養の大切さを改めて認識できました。

今回は、
そのセミナーの中で興味深かった、
カルシウムパラドックスと
ビタミンB2のお話しを紹介します。


カルシウムパラドックスとは
カルシウムの摂りすぎではなく、
カルシウムが不足する結果、
骨などに蓄えられていたカルシウムが血中に溶け出し、
そのカルシウムによって、
尿管結石、
血管壁にカルシウムが沈着=動脈硬化、
カルシム沈着性の腱鞘炎など、
血管や人体の各所にカルシムが沈着をしてしまう現象です。


血糖が高い状態が続いている糖尿病の患者さんは、
カルシム(マグネシウムかカリウムなどミネラル全般)が
尿と一緒に出てしまうので注意が必要です。

やはり、
血糖を上げない=ミネラルを無駄遣いしない
糖質制限食は、
糖尿病の方には必須の食事療法であると考えます。
加えて、
糖質制限をはじめても、
これまでの高血糖による体内の酸化(糖化)のリスクを減らすために、
抗酸化栄養のアプローチが欠かせません。

抗酸化栄養はビタミンACE(エース)。
なかでもビタミンCは、毎食、コンスタントに、
意識して、新鮮な野菜を摂ることも大事ですが、
糖化が長く続いていたような方であれば、
食事だけでなくサプリメントがあると手っ取り早く心遣いと考えます。


ビタミンK2にはなしを戻しますが、
なぜ、
骨など組織から血中に流出したカルシウムや、
摂取したカルシウムだって、
骨ではなく、
組織へと沈着してしまうのでしょう。

日本のアマゾンでも購入できるこちら
Vitamin K2 and the Calcium Paradox: How a Little-Known Vitamin Could Save Your Life (英語) ペーパーバック use pre formatted date that complies with legal requirement from media matrix – 2013/8/27

そのなかの挿絵がわかりやすいのですが、

暗闇の血管内をすすむ後ろ姿の2人の人間。
ARTERIES(動脈)

BONES(骨)
の標識がある二股の前で、
CALCIUMと背中に書かれたTシャツを着た人間に寄り添って、
BONESに続く道へと導こうとしているのが
VITAMIN K2と背中に書かれたTシャツを着た人間。

つまり、
ビタミンK2があると、
カルシウムは骨形成へと向かい、
動脈のカルシウム沈着に向かわない
というメカニズムです。

ビタミンK2は、血管と心臓に影響することは
こちらにも書かれています。
Vitamin K2: The Missing Nutrient for Heart and Bone Health (英語) ペーパーバック use pre formatted date that complies with legal requirement from media matrix – 2015/3/18


このお話しをご教授くださったのは、
木村専太郎クリニックの院長
木村専太郎先生です。
http://www.kimurasentaro.com/clinic/guide.html


ビタミンK2は豊富な食べ物は、
納豆です!
納豆キナーゼ、食物繊維、発酵食品、たんぱく質と、
納豆、いいことづくめですね。

そのほか、
乾燥わかめ、海苔、卵もに納豆ほどではありませんが、
含まれます。

ビタミンKは野菜に含まれますが、
K2ではないと骨の健康にははたらきません。

納豆を食べない人はどうしているんだろうと
調べてみたら、
ビタミンK2は、腸内環境でも作られます。
やはり、腸内環境を整えておくことは健康の基礎とも言えます。

糖質オフだけに意識をとられるのではなく、
加工品(食品添加物、酸化油脂、防腐剤(ソルビン酸))を控え、
粘膜をつくるビタミンAや亜鉛の豊富な
肉や魚介を、
ただ、ゆでるだけ、焼くだけなどシンプルに、
そこに、
葉物野菜、淡色野菜に加え、
海藻類、きのこ、こんにゃく、おからなど
食物繊維を毎食、たっぷり、
こちらも生、ゆでる、汁の具にするなどシンプルに。
そこに、
みそ、しょうゆ、酢、本みりん、麹、つけものなど
発酵食品を味付けに使いながら、
おかずをシンプルに揃えることが大事です。

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食物繊維 再考

東京では桜の花びらが舞っています。

今週末は、
福岡で、
医療関係者を対象に、
糖質制限食の栄養指導の進め方と題して、
セミナーにでかけます。

その中でもお話ししますが、
糖質制限食の実践においても、
食物繊維は大事です。

かつて長寿村として知られた
山梨県上野村棡原は、
主食は雑穀、
山菜、野菜、豆、みそ、こんにゃくなど自給し、
食物繊維の摂取量は1日70g近くで、
タンパク質も豊富に摂取できていたことが話題になりました。
ところが、
昭和30年以降、
交通の便が良くなると、
食材をシンプルにいただく、
から、
購入食中心の食事に代わり、
購入食中心だった世代の短命化による
「逆さ仏」現象が起こりました。

高繊維食とあわせ、
購入食を控えることも大事ですね。

今日は、食物繊維の話にしぼりますが、
食物繊維の豊富な食材は、
カロリーが低いもの、
咀嚼回数が増えるものが多いのが特徴です。
野菜、海藻、きのこ、こんにゃく、おからなど。

そのため、
大食漢で、主食のかわりに、
肉や乳製品ばかり増えてしまいがちな方には、
食物繊維を増やすことで、
咀嚼によって早食い、大食いを防ぎ、
満足感、満腹感を高め、
主食を抜いておかずたっぷり食による結果的な
食べ過ぎ=カロリー過多の調整に役立ちます。

また、食物繊維の中でも
海藻やきのこに豊富な
ヌルヌルとした水溶性食物繊維は、
腸内細菌によって発酵され、短鎖脂肪酸が生成されます。
そしてこの短鎖脂肪酸は
エネルギー源となることがわかっています。

草食動物のゴリラが、
果物がない高地の森林でも
葉っぱだけで生きていけるのは、
食物繊維を大腸で発酵させエネルギーを得ているとも考えられています。

ベジタリアンの方も、
食物繊維からエネルギーを得て生命維持できているのかもしれません。

糖質は、
血糖を上げるというプロセスで手取り早いエネルギー源になりますが、
血糖を上げないで、
つまり、
糖質を制限してエネルギーを得る方法として、
脂質の摂取のほか、
食物繊維をたっぷり摂取するという方法も選べます。

短鎖脂肪酸というエネルギーになる
水溶性食物繊維が豊富な海藻は、
糖質制限食が必要になるほど、
長い間、高血糖が続いていた方に不足しがちな
カリウム、マグネシウムなどミネラルも豊富です。

海藻の色素成分フコキサンチンは、
カロテノイドの一種で、
抗酸化、抗糖化にはたらきます。

また海藻のぬめり成分フコイダンは、
抗がん作用、抗ウイルス作用などの生理機能も解明されています。

野菜、海藻、きのこ、こんにゃくなど
食物繊維を毎食、主食代わりに、毎食、たっぷり摂っていくのが、
糖質をいかに低く抑えるかが目的にならない、
血糖コントロール、
アンチエイジングなど
健康を維持するための手段としての
安心、安全な糖質制限食の実践であると考えます。

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